六波羅殿のざんばら髪

権力と富を手に入れた清盛は、次第に他の氏族の不平不満を気にかけるようになる。
謀反を企てる者がいてはたまらないと、清盛が都に放った“スパイ”が、14、5歳の少年たち。彼らの髪をざんばら髪に切り揃え、赤い着物を着せて京の町を回らせた。
少年たちはすばしこく動き回りながら、平家の悪口(あっこう)を言う者がいればすぐさま報告をする。
するとまもなく平家の武士たちがその者を捕らえ、六波羅へと連れていく。
300人はいたと思われるこの少年たちを、当時の人々は「六波羅殿のざんばら髪」と呼んで恐れた。


 
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